マルチーズとプードルの素晴らしい特性を併せもつマルプーは、小型で愛らしい外見と賢い性格で多くの人々に愛されています。
特に初めて犬を家族に迎える方や室内での飼育を考えている方にとって、マルプーは理想的な犬です。
本記事では、マルプーの魅力的な特徴や性格、そして効果的なしつけ方など、飼い方のポイントを詳しく解説します。愛犬との生活をより充実させたい方は、ぜひ本記事の情報を参考にしてください。
この記事を書いた人
保有資格：小動物看護士/ペット販売士/トリマーB級/ハンドラーC級/訓練士補/二級愛玩動物飼育管理士/動物取扱責任者/犬の管理栄養士/ペットフードアドバイザー1級/少額短期保険募集人
第一種動物取扱業：第225818003号 保管 動物取扱責任者：山本星海
JKC公認トリマー養成機関卒業。Dog salon Star seaを経営しながらドッグフードベストわんを運営。トリマー歴10年目。愛犬：トイプードル2匹
目次
【特徴・性格】マルプーとはどんな犬？
マルプーは、マルチーズとトイプードルという二つの魅力的な純血種を親に持つミックス犬種で、プーチーズとも呼ばれます。
その小型で愛らしい外見と、賢くしつけやすい性格が、室内犬や初めて犬を迎える人たちに人気です。
ここでは、マルプーの特徴、性格など細かくわけて解説していきましょう。
マルプーの起源と特徴
マルプーは2000年頃のミックス犬ブーム中に登場し、その歴史は浅いです。
マルチーズとトイプードル、どちらの特徴も受け継いでおり、丸い目、垂れた耳、短いマズルを持っています。
成犬の体高は20～30cm、体重は一般的に2～3kg程度で、超小型犬から小型犬に分類されます。毛色には多様性があり、マルチーズの白、プードルのブラック、ブラウン、グレー、フォーンなどが混ざり合うことも多いです。
マルプーの性格
マルプーの性格は、親犬のマルチーズとトイプードルの性格を受け継ぎますが、個体によって異なる場合が多いです。
マルチーズは愛情深く、飼い主に甘える一方で他人には神経質な面もあり、トイプードルは社交的で人懐こく、落ち着いた性格だといえます。
マルチーズとトイプードルを掛け合わせたマルプーは、温厚で優しく、賢く、甘えん坊で明るく元気な性格を持ち合わせているため、比較的飼いやすい犬でしょう。
マルプーの被毛
マルプーの被毛には様々なバリエーションがあります。
多くのマルプーは両親から受け継いだ緩くカールした被毛を持ちますが、トイプードルの特徴が強い場合は巻き毛に、マルチーズの特徴が強い場合は直毛になることもあります。
被毛の構造においては、マルプーはシングルコートの犬種です。
トイプードルもマルチーズもシングルコートであるため、マルプーの被毛は外部刺激から皮膚を守るオーバーコートのみで構成されており、アンダーコートを持たないため換毛期がありません。このため、マルプーの被毛は少しずつ生え替わり、抜け毛も少ないという特徴があります。
また、マルプーの被毛カラーは多岐にわたり、単色の子もいれば2色のパーティーカラーの子もいます。このような豊富なバリエーションはマルプーの魅力の一つです。
マルプーの被毛は定期的なブラッシングやケアが必要で、被毛の健康を保つために適切な手入れを行うことが重要です。
マルプーの平均価格はどのくらい？
マルプーの子犬を迎え入れる際の価格帯や、購入時に留意すべきポイントについて以下で詳しく解説します。
マルプーの子犬の平均価格と購入のポイント
マルプーの子犬の価格は、30～70万円程度となっています。
価格は月齢や体格、毛色、性別などによって変動することがあります。
子犬を選ぶ際には、遺伝性疾患の有無や両親の飼育環境に注意を払い、健康な子犬を選ぶことが重要です。また、ペットショップで購入する場合、多くはある程度の月齢に達した子犬が多く、ワクチン接種や基本的なしつけが済んでいることが一般的です。
マルプー購入時の注意点
マルプーをブリーダーから迎え入れる場合、ブリーダーの知識や経験を活かし、飼い方や注意点を学ぶことが可能です。
親犬の様子を事前に確認できるため、成犬時のサイズ感や性格の予測もしやすくなります。信頼できるブリーダーを選ぶことは、長いペットライフのスタートにおいて非常に重要です。
里親制度を利用する方法もありますが、マルプーは人気犬種のため、里親になる機会は限られていることもあります。里親制度を利用する場合は、飼育環境の確認や責任を持ってケアする意識が必要です。
購入後の必要なアイテム
犬を迎え入れる準備として、ペットサークルやクレート、食事やトイレ用品などの日用品、そして遊ぶためのおもちゃなどを準備し、安全な環境を整えておくことが大切です。夏場にはクーラーなどの空調設備も重要になります。
マルプーを迎え入れる際に準備する必要があるアイテムとその大体の価格を以下の表にまとめました。
| 必要なアイテム | 大体の価格 | |
| 寝床の準備 | ペットサークル、クレート（ペット用キャリー）、ベッド | 5,000～15,000円 |
| 日用品の準備 | ドッグフード、フードボウル、水飲みボウル | 3,000～10,000円 |
| トイレ用品の準備 | トイレトレー、トイレシーツ | 2,000～5,000円 |
| ケア用品 | ブラシ、爪切り、ペット用シャンプー、歯磨きグッズ | 3,000～7,000円 |
| その他 | 首輪、リード | 2,000～5,000円 |
総合的に見ると、犬を迎え入れるための準備にはおよそ4～5万円程度の予算が必要となります。これらのアイテムは、犬の快適な生活と健康を維持するために重要です。
マルプーの飼育にかかる年間費用は？
マルプーを飼う際、日々の生活費や医療費など、さまざまな経費がかかります。
以下では、マルプーの飼育において考慮すべき年間の飼育費用や、医療費と保険の重要性について詳しくご紹介します。
年間の飼育費用
マルプーの飼育には年間でさまざまな費用がかかります。これらの費用は、犬の健康や快適な生活を維持するために重要です。以下に、マルプーの飼育にかかる主な年間費用をまとめました。
| 項目 | 平均費用（年額） |
| 食費 | 36,000～60,000円 |
| 日用品代 | 12,000～30,000円 |
| シャンプー・トリミング代 | 36,000～120,000円 |
| 医療費 | およそ36,000円 |
| ペット保険 | 15,600～33,600円 |
表の費用は目安であり、犬の健康状態や生活環境によって異なる場合があります。
特にシャンプーやトリミングは、犬のサイズや被毛の状態、利用するサロンによって費用が大きく変わることがあります。また、医療費は年間での平均値ですが、急な病気や事故があった場合、この金額を上回ることも考えられます。
マルプーとの生活を長く続けるためには、これらの費用に対する理解と準備が必要です。事前に費用を把握し、適切な計画を立てることで、愛犬との幸せな時間をより充実させることができます。
医療費と保険の重要性
ペットの医療費は全額自己負担となるため、ペット保険の加入を検討することが大切です。
ペット保険は犬の年齢や体重によって保険料が変わり、特にミックス犬の場合は成長過程での体格の変化も考慮する必要があります。また、治療費は病院によって異なるため、事前に確認しておくと安心です。
ペット保険を選ぶ際には、その犬種が発症しやすい慢性疾患が補償されているか、高額な手術や入院に対応しているか、支払い金額や年間の通院日数に上限がないかなど、補償内容をしっかりと理解して選ぶことが重要です。
マルプーを迎え入れることは大きな喜びですが、その責任も伴います。費用面での準備もしっかりと行い、健康で幸せなペットライフを送るための計画を立てましょう。
マルプーの寿命はどのくらい？健康ケアも紹介！
マルプーは、マルチーズとプードルのミックス犬種として、健康で長寿な生活を送ることが多いです。
しかし、健康を維持するためには適切なケアと注意が必要です。以下で、マルプーの平均寿命と、なりやすい病気やケガについて詳しく解説します。
マルプーの平均寿命
マルプーの平均寿命は12～15歳とされており、ミックス犬種としては標準的な長さです。
純血種の親犬から受け継がれる遺伝性疾患は比較的少ないといわれていますが、長寿を保つためには日々の健康管理が重要です。
マルプーがなりやすい病気・ケガ
マルプーは涙やけ、骨折、パテラ（膝蓋骨脱臼）などの疾患やケガに注意が必要です。
マルチーズは涙やけになりやすく、その影響でマルプーも同様の傾向を持つことがあります。また、トイプードルの影響で前足の骨折が最も多いケースが報告されています。
小型犬であるマルプーはパテラにも注意が必要です！
フローリングに滑り止めマットを敷く、関節の健康をサポートするサプリメントを与えるなどの対策を行うことが大切です。日常のケアによって、これらの疾患やケガのリスクを軽減することができます。
定期的な健康チェックと予防接種の重要性
マルプーの健康維持には、定期的な健康チェックと予防接種が非常に重要です。
年に1度の健康診断は、早期発見・早期治療のために欠かせません。また、フィラリアやノミ・ダニの予防薬の投与は、これらの寄生虫による病気を予防する上で必要です。予防接種は、感染症から愛犬を守るためにも大切な手段となります。
マルプーとの長く幸せな生活を送るためには、これらの健康管理のポイントをしっかりと押さえておくことが重要です。定期的な健康チェックと適切な予防対策により、愛犬の健康を守りましょう。
【初心者でも安心】マルプーの飼い方・しつけのポイント
マルプーは小型でありながら抜け毛が少なく、賢いため、初心者の方や室内での飼育にも適しています。
しかし、寂しがり屋という一面も持ち合わせているため、飼い主さんの生活スタイルに合わせた飼い方が重要です。
以下で、マルプーの適した住環境の作り方、しつけのポイント、運動量について詳しく解説します。
マルプーに適した住環境
マルプーは社交的で人懐っこい性格ですが、寂しがりやであることを念頭に置いて、住環境を整えましょう。
長時間の留守番が難しい場合は、ペットシッターサービスを利用するか、家族の誰かが常に寄り添えるような環境を用意することが理想的です。
また、マルプーが快適に過ごせるように、安全で快適な寝床や遊ぶためのスペースを確保してください。
マルプーのしつけ方
マルプーは賢く学習能力が高いため、生後4〜13週の間にしつけを始めることが効果的です。
甘やかしすぎるとわがままになる傾向があるため、しつけには一貫性と根気が必要となります。甘噛みには早いうちから対処し、無駄吠え対策として、静かな時に「いい子」と褒めることが大切です。
また、飼い主さんがリーダーであることを教え、社会性を身につけさせることも重要です。
マルプーの散歩と運動量
小型犬であるマルプーにも毎日の散歩は必要です。体重管理やストレス解消のためにも、1日20分程度の散歩を心がけましょう。
大型犬ほどの運動量は必要ありませんが、愛犬の性格や体力に合わせた散歩を行うことが大切です。こまめなお手入れを行い、キレイな被毛を保つこともマルプーの健康維持には欠かせません。
マルプーとの生活を豊かで健康的にするためには、これらの飼い方やしつけのポイントを理解し、実践することが重要です。
愛犬の特性を理解し、適切なケアを心掛けることで、マルプーとの幸せな共生が可能となります。
まとめ
マルプーはマルチーズとプードルの魅力的な特性を併せ持つ、飼いやすく愛らしい犬種です。
小型であり、抜け毛も少なく、しつけもしやすいため、室内での飼育や初心者にも適しています。
しかし、寂しがり屋の一面があるため、飼い主の生活環境や留守番の時間に配慮することが重要です。適切なしつけと愛情あふれるケアが、マルプーとの幸せで健康的な共生への鍵です。
毎日の散歩や適切な健康管理を行い、愛犬との絆を深めながら、長いペットライフを楽しみましょう。
