ドッグフードの賞味期限しっかり見てますか?
記載されている賞味期限を大幅に過ぎていたりすると、ドッグフードが酸化などにより劣化して愛犬の健康を害する可能性があります。
今回はドッグフードに記載されている賞味期限について読み解いていきたいと思います。
この記事を書いた人
保有資格:小動物看護士/ペット販売士/トリマーB級/ハンドラーC級/訓練士補/二級愛玩動物飼育管理士/動物取扱責任者/犬の管理栄養士/ペットフードアドバイザー1級/少額短期保険募集人
第一種動物取扱業:第225818003号 保管 動物取扱責任者:山本星海
JKC公認トリマー養成機関卒業。Dog salon Star seaを2018年に開業、犬のトリミングやドッグフードの販売を行う。トリマー歴10年目。愛犬:トイプードル2匹
ドッグフードの賞味期限は未開封が基準になる
ドッグフードの賞味期限で気をつけたいのは、開封後はなるべく早く使い切る必要があると言うことです。
賞味期限は開封前の窒素などが充填された状態が基準になっていて、開封すると気温や湿気などの影響を受けて劣化がはじまります。
餌に含まれる脂肪分が酸化をはじめるなど品質の低下がはじまるため、愛犬に与える適量を購入して使い切るのが基本になってきます。
まとめ買いで安くなるドッグフードもありますが、餌の管理もしっかりと意識する必要があるのです。
ドライフード開封後は1ヶ月を目安に使い切る
ドライフードを開封した場合、1ヶ月程度が使い切りの目安になります。余り長く放置すると湿気を吸ってしまってカビが生えてしまったり、香りや味が変質する原因になります。
劣化したドライフードは愛犬の体調にも影響を与えるため注意が必要です。
ウェットフードは開封後2~3日が限度になる
ウェットフードの開封後はすぐに食べ切らせるのが理想で、冷蔵庫に保管しても2~3日が限度になります。これは水分が含まれる分雑菌などが繁殖しやすく、劣化も早いためです。
常温で長時間放置されていた場合は捨てて新しいものに取り替えた方が良く、愛犬がお腹を壊さないために意識するのがおすすめです。もったいないからと放置していると、健康に害がでる可能性もあります。
ドッグフードに含まれる保存料によって賞味期限が変わる
ドッグフードの開封後になるべく早く使い切った方がいいのは共通しています。
開封前のドッグフードにも賞味期限に違いがありますが、製造のタイミングだけでなく保存料によっても賞味期限が違う点に注意が必要です。ドッグフードにはある程度保存性が求められますが、保存料をどの程度含めるかはメーカーによって違いがあります。
犬や猫など、動物によって違う安全基準も守る必要があります。結果として、大量生産で保存料も多めにしてコストを下げる、保存料を少なく消費期限も短い
保存料が多い方がコストが安くなりがちなのは、売れない時間が長くても廃棄などのリスクが減るからです。保存料を増やす場合は原材料の組み合わせなどまで考える必要があり、開発のコストや、売れなかった場合の廃棄コストなどがかかってしまいます。
また、プレミアムフードは安全性が高いわかりに保存に気を使う部分があるなど、管理面の負担も生じることに注意が必要です。
経済的な負担や、管理に使える時間も含めてドッグフード選びをするのがおすすめになります。
賞味期限に気を使いたいなら保管方法も工夫した方が良い?
ドッグフードはそれぞれに保管方法が決まっていて、一般的なフードは常温で保存できるようになっています。
カビなどを防ぐために冷暗所で保存すればよく、開封後は早めに使い切ることを意識するだけで済みます。直射日光や激しい温度変化はドッグフードの劣化を早めてしまうため避けるのが基本です。
ただし、保存料が少ないプレミアムフードを与えたい場合や、一般的なフードでも酸化や劣化を避けたい場合は保管方法を工夫するのも方法になってきます。
冷蔵庫で保管するメリットとデメリット
ドッグフードを冷蔵庫で保管すれば、温度差や湿気といった要素からドッグフードを守ることができます。
ウェットフードは冷蔵保存が基本で、一部のプレミアムフードも冷蔵保存を推奨しています。
品質が劣化しにくくなるのが最大のメリットです。
ただし、デメリットもあります。餌を与える際にドッグフードを出すと、冷蔵庫と室温の差から結露が生じ、水分を吸ってフードにカビが生える恐れがあるのです。
また、冷蔵庫にいれておくと食材の臭い移りが発生する場合もあります。保存する場合はタッパーやジップロックなどに入れ、必要な分だけ取り出す工夫をしつつ臭い移りを防ぐのがおすすめです。
1食や、1日分に小分けして保管する方法もあります。
ウェットフードは冷凍保存するのも方法
ウェットフードや手作りのドッグフードは冷凍保存するのも方法です。
冷蔵よりも劣化が防げるため、まとまった量を購入して小分けにして与えたい場合にも利用できます。劣化が早いウェットフードを長時間保存できるのがメリットです。
デメリットになるのが物によって食感や大きく変わるなど、悪影響があることです。見た目がそれほど変わらなくても喰いつきが悪くなる原因となる場合があります。解凍の手間がかかることや、冷凍庫に入れたとしても劣化をゼロにできないことにも注意が必要です。
3週間程度を目安に使い切るのが基本になってきます。
真空容器や真空パックは長期保存に使いやすい
主に人間向けのアイテムになりますが、容器の中を真空にする真空容器や、真空状態で食材や料理を保存する真空パックを使ってドッグフードを保存することもできます。空気に触れさせれなければフードの酸化が進みにくくなるため、より高い品質を保ったまま保存することができます。
デメリットは真空状態にする手間がかかることと、容器などのお金がかかることです。
ジッパーつきの袋や脱酸素剤などを組み合わせるのも方法
冷蔵庫でドッグフードを保存するスペースがない、結露などに気を使うのも大変と思う場合は、ジッパーつきの袋や脱酸素剤などを組み合わせる方法もあります。
脱酸素剤や乾燥剤を使えばそれだけドッグフードの劣化を防げます。
ほとんどが使い切りのものになるものの、ペットの健康を考える場合は利用してみるのも方法です。
また、梅雨や夏といった湿気や気温差が厳しい時期だけ使う方法もあります。
賞味期限が切れてしまったドッグフードは捨てる
ディスカウントショップやペットショップで賞味期限が近いドッグフードに出会うことがあります。いわゆるわけあり品、お勤め品という分類で、すぐに使い切れる量であれば購入も視野に入ります。
ただし、賞味期限が来た場合は捨ててしまうことになるため注意が必要です。ドッグフードの劣化は見た目にわかりにくく、愛犬に与えるリスクが大きくなります。開封後1ヶ月以上放置されたドライフードなども捨てた方が無難です。
見た目に問題がなくても、フード自体が酸化している可能性が高いからです。与えてお腹を壊したり、体調が悪化するようなことになれば病院での治療費の方が高くなることもありえます。
ペットの健康管理は飼い主の仕事になるため、危険なものは捨てるのが基本になるのです。
臭いや見た目に異常がある場合も捨てる
賞味期限内であっても、何らかのトラブルで臭いや見た目に異常が発生することがあります。
保存用の袋に傷がついていてカビが生えてしまうようなことや、知らないうちに劣化が進むこともありえるからです。賞味期限の前であればドッグフードメーカーや購入したペットショップなどに問い合わせ、交換できないか聞くのも方法です。
自分自身の落ち度があった場合は捨てざるを得ませんが、保管方法に問題がなかったかを見直した上、その後に生かすことが大切になります。
ドッグフードの分類などによって賞味期限は大きく変わる
ドッグフードは様々な材料で作られていて、目的や用途によって内容も大きく変わります。
コストパフォーマンスにこだわったフードがあれば、健康を重視するためのフードもあります。それぞれ保存や保管に対する考え方が異なるため、意識的に学んで管理することが大切です。
特に病気を抱えた愛犬や、年齢が高くシニアになっている愛犬を飼っている場合はドッグフードの賞味期限に注目し、品質にも気を配るのがおすすめになります。
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