トイプードルのしつけのやり方とは?~愛情で育くむしつけのポイント~

巻き毛とくりくりした瞳が愛らしい犬、トイプードル。
まるでぬいぐるみのような可愛さと人懐こさ、飼育のしやすさからいま大人気の犬種です。

明るく活動的で、人が大好き。コミュニケーション力も高く、たいへん頭が良いためしつけもしやすく、育てやすいのも特徴の一つです。

今回はそんなトイプードルの良い性格を引き出し、家族として長く楽しく暮らしていくためのしつけについて紹介します。これからトイプードルを飼おうと思っている方や、今まさにトイプードルのしつけに悩んでいる方はぜひ参考にしてみてください。

トイプードルってどんな犬?

トイプードルは、もともとは水鳥の狩猟犬として親まれてきました。そのルーツから、水遊びやおもちゃをとってくるといった遊びを好みます。

また、犬や猫といった他の動物とも親しくなれるフレンドリーな性格の持ち主です。フランスで貴族の愛玩犬として愛され、日本では2000年代から一躍人気の犬となりました。体臭や抜け毛が少ないことから、室内飼いに向いています。

知能の高さから訓練しやすい犬種とされ、早いうちから基本のしつけトレーニングを行えば、とても飼いやすい犬種であると言えます。

トイプードルは大変頭が良く、飼い主に対して従順な性格が特徴です。吠えて威嚇したり噛んでしまうことも他犬種と比べ少ないのですが、その賢さから相手を見て判断し行動を変えたり、飼い主が甘やかすとわがままになるという特性もあります。
飼い主が愛犬の主張のままになんでも言うことを聞いてしまうと吠え癖がつくケースもあるため、ダメなものはダメと一貫したしつけの姿勢が大切です。

トイプードルのしつけ

しつけはいつから始める?

トイプードルのしつけは、犬が家にやってきたその日から開始することが望ましいです。
その日が難しい場合にも、できる限り早い段階で子犬のうちにスタートしましょう。

生後3~12週は特に脳の働きが活発で吸収率が高いため、しつけをするうえで外せない重要な期間。犬の「社会化期」と言われています。

おすわり・まて・ふせ

はじめに、おすわり・まて・ふせの3つを覚えておくと、お出かけするようになってからが楽です。これらのしつけは餌をあげる直前に行いましょう。だいたい一週間ほどで覚えるとされていますが、繰り返し行って徹底的にしつけるのがポイントです。

  • おすわり…犬の首を軽く持ち、腰を抑えて座らせる
  • まて…犬が手を出してきても、腰を押さえ待てるまで餌はやらない
  • ふせ…犬の前足を持ち前に出させ、押さえて伏せさせる

いずれも目を見ながら愛情をもって行うこと、できてはじめて餌を与えることがポイントです。

トイレのしつけ

トイレは環境を整えてあげることがなにより大切です。遊ぶ場所と排泄をする場所とをしっかり分けてあげましょう。

サークルで飼う場合には、サークル内でのトイレがスライドドアや段で仕切られているものも販売されています。サークル外で飼う場合、トイレ用シートを置き、排泄しそうになった時にそこへ連れていき、成功したら褒めてあげましょう。

トイプードルの排泄時は隠れるような場所を好むため、安心して排泄に集中できる場所を用意してあげると良いでしょう。また、失敗した場合にも叱らないようにして下さい。失敗しそう…と飼い主が気付いた場合には、その時点でトイレに連れていき、成功したら褒めてあげることも大切です。

甘噛みのしつけ

子犬の甘噛みは正常な行動で、どの犬種でもあることです。
噛むことによってあらゆることの確認作業をしていると思って良いでしょう。噛むことを完璧にやめさせることはできないため、大切なのは噛まれると「痛い」ことを分かってもらうことです。

甘噛みは成長する過程で自然になくなりますが、怪我や事故を防ぐためにしつけを行うのが良いでしょう。ポイントは2つです。

  • 噛めるおもちゃを用意する…噛んでよいもの、ダメなものを理解させましょう。
    できる限りいろんな物を噛ませてあげると良いでしょう。
  • 一緒に遊ぶ…たくさん遊んで相手をしてあげましょう。
    遊んでいる途中で甘噛みされた場合には、「痛いっ!」と大きめに声を出しましょう。
    遊びの中で噛まれると痛いんだということを犬に理解してもらいましょう。

人を噛むと嫌なんだなと理解してもらう、おもちゃを噛むと褒められる。このように子犬が学べるように誘導してあげることがポイントです。

お散歩のしつけ

初めての際は、近くのお散歩から始めましょう。

  1. リードで引っ張ることはせず、トイプードルの好きなように歩かせます。
  2. 段々と歩く距離を伸ばしていくと、犬が飼い主を引っ張り歩くようになります。
  3. 犬の自主性が出てきたところでしつけに取り組みましょう。
  4. しつけを開始後は、自由にさせずに飼い主がお散歩の主導をとります。
  5. 子犬が飼い主の前を歩き始めたら、リードを引っ張ってすぐに止めます。
  6. 後ろへ向きを変え、飼い主が犬の前になるようにして歩き始めましょう。

これを何度も繰り返して行います。飼い主が引っ張られることのないように、道順も方向も決めるようにするとトイプードルもついてこようとするようになります。

こんなことで困ったら

吠える

トイプードルは人好きな分、飼い主と離れると不安になってしまったり、好きな人を見つけると飛びついて鳴いたり、興奮して吠えるなどの問題点があります。早めに人に慣れることと、また飼い主と離れることの練習をしておくことが大切です。

一日の中でずっとかまってやるのではなく、おもちゃで遊ぶなど「一人時間」を意識的に作って、“一人でも楽しく過ごせる”ことを教えてあげると良いでしょう。

また、好きな人に対しては飛びついたり鳴いたりするのではなく、おすわりをすると褒めてもらえる、おやつをもらえる等、人と犬が双方にとって嬉しいことを結び付けてやると良いでしょう。

うんちを食べてしまう

トイプードルが自分のうんちを食べてしまうことがあります。

これは子犬の時に見られる行動で、病気ではなく本能的なものです。しかし、良いことでもないので早めに対処するのがよいでしょう。

対策としては、食糞を防ぐためのスプレー等を活用すること。食べても害のない苦味や辛味のついたスプレーをうんちにかけることで、うんちは美味しくないものだとトイプードルに認知させることができます。

飼い主がやってはいけないことは、うんちを食べたことを叱ることです。ここで飼い主が叱ってしまうと、トイプードルは排泄行為そのものを怒られたと思ってしまい、隠そうとして食糞行為が悪化する恐れがあります。

また、飼い主がその場で「こら!」「やめなさい」などと声を出すことも、うんちを食べることで飼い主の関心が引けるんだと理解してしまい、食糞がエスカレートしてしまう場合もあるので注意が必要です。

しつけがうまくいかないと悩んだら

トイプードルのしつけが上手くいかない…と悩んだら、基本に立ち返りましょう!

しつけには、愛犬からの信頼を得ることがなにより大切です。飼い主がリーダーであると愛犬に認識されなければ、しつけは成功しません。愛犬の目をしっかりと見て、落ち着いた声や合図、スキンシップを使ってこちらの愛情と真剣さを伝えましょう。

すぐに身につかなくても、子犬から成犬になる過程で改善されたり時間が解決する場合もあります。飼い主が完璧を目指すあまり神経質になってしまったり、トレーニングを途中で断念しまうことはトイプードルにとっても残念なことです。大きな器で見守る姿勢をもって、愛犬との信頼関係を築いていけると良いですね。

参考文献・参考サイト

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山本 星海Dog salon Star sea オーナー
この記事を書いた人 保有資格:小動物看護士/ペット販売士/トリマーB級/ハンドラーC級/訓練士補/二級愛玩動物飼育管理士/動物取扱責任者/犬の管理栄養士/ペットフードアドバイザー1級/少額短期保険募集人 第一種動物取扱業:第225818003号 保管 動物取扱責任者:山本星海 JKC公認トリマー養成機関卒業。Dog salon Star seaを経営しながらドッグフードベストわんを運営。トリマー歴10年目。愛犬:トイプードル2匹