私たち人間が食べている食品に使われている添加物は、キャットフードにも多く使用されています。
もちろん添加物は使わない方が体に優しいのですが、使用される添加物にはそれぞれ役割があるのです。
ここでは、ペットフードアドバイザーの資格を持つ私がキャットフードに使用される添加物を徹底解説!安全な添加物と注意したそれぞれそれぞれを紹介します。
理解したうえで愛猫に合ったキャットフードを選んでみてくださいね。
目次
キャットフードに含まれるすべての添加物が危険ではない3つの理由
この記事を読んでいるあなたは、添加物に対して悪いイメージを持っているのではないでしょうか?
しかし「キャットフードの添加物=すべて危険」というわけではありません。
この章では、キャットフードの安全性に関する理由を3つ解説します。
- ペットフード安全法で規制されている
- 添加物にはさまざまな役割がある
- 天然添加物は合成添加物に比べて安全とされている
それぞれ詳しく見ていきましょう。
ペットフード安全法で規制されている
キャットフードは、愛玩動物用飼料の安全性の確保に関する法律(ペットフード安全法)によって安全性が守られています。
ペットの健康を守る目的で作られ、国が定めた基準や規格に合わないキャットフードは製造・販売・輸入が禁止されています。
たとえば、添加物の成分規格は次のとおりです。
添加物 | 上限値(μg/g) |
---|---|
エトキシキン | 150(合計量) |
BHT | |
BHA | |
亜硝酸ナトリウム | 100 |
引用:ペットフード安全法
上記の添加物については後で詳しく解説しますが、意外と規制されている数が少ないことに驚かれた方もいるかもしれません。
アメリカやヨーロッパなどの動物愛護先進国と比べると、基準が甘いという意見もあります。
とはいえ、ペットフード安全法が施行される前と比べると、キャットフードの品質は格段に高くなったと言えるでしょう。
添加物にはさまざまな役割がある
添加物には、大きく分けて次の3つの役割があります。
- 栄養バランスを整える
- 長期間品質を保つ
- 食いつきや見た目を良くする
役割ごとの添加物を表にすると次のとおりです。
役割 | 添加物 |
---|---|
栄養バランスを整える | ビタミン類ミネラル類アミノ酸類 |
長期間品質を保つ | 酸化防止剤保存料(防腐剤)凝固剤乳化剤保湿剤pH調整剤 |
食いつきや見た目を良くする | 増粘安定剤甘味料香料着色料発色剤 |
キャットフードは、袋を開けた瞬間から鮮度が落ちていきます。
鮮度が落ちると食いつきが悪くなるだけでなく、身体に悪影響を及ぼす可能性もあることから長期間品質を保つ添加物の役割は大きいです。
とはいえ、見た目を良くするための着色料や発色剤などは、猫のためというよりは購入してもらいやすくするための側面が強いといえます。
そのため、見た目を良くする添加物に関しては必要ないと言えるでしょう。
天然添加物は合成添加物に比べて安全とされている
添加物は、自然由来の天然添加物と人工的に作られた合成添加物の2種類があります。
天然添加物の原料は主に植物で、私たちが食べても問題ないものが多いことから、合成添加物と比べると安全と考えられています。
具体的な酸化防止剤の天然添加物は、次のとおりです。
- アスコルビン酸(ビタミンC)
- ミックストコフェロール(ビタミンE)
- ローズマリーエキス
とはいえ、天然添加物であっても使用を禁止されたものがあります。
つまり、販売されているキャットフードの安全性は最低限守られているが、より猫の体に良いキャットフードを見つけるには、飼い主さま自身で添加物の安全性を見極めていく必要があるということです。
キャットフードに含まれる注意したい添加物
法律で安全性が確保されているとはいえ、少しでも体に悪いものは避けたいですよね?
そこでこの章では、キャットフードに使用される注意したい合成添加物を7つご紹介します。
ただし、添加物の猫への影響に関する論文はほぼ見つけられなかったので、判断材料の1つとして参考にしてください。
BHA・BHT
BHA(ブチルヒドロキシアニソール)とBHT(ジブチルヒドロキシトルエン)は、私たちが食べるバターや魚介類の加工品などにも使用される添加物です。
キャットフードでは、フードに含まれる脂肪が酸化するのを防ぐ酸化防止剤として使用されています。
BHAとBHTの発がん性に関するラットを用いた実験によると、”前胃”に発がん性が認められたという結果になりました。
ただ猫には前胃がなく、身体への悪影響はないだろうと考えられています。
しかし同じ哺乳類のラットで発がん性が見られたということから、猫へのリスクが0%とは言い切れないでしょう。
エトキシキン
日本では食品だけでなく農薬への使用も禁止されていますが、キャットフードでは酸化防止剤として使用が許可されています。
ラットや犬を用いた実験では、アレルギー反応や皮膚、肝臓、腎臓、甲状腺、生殖機能の障害が報告されています。
特にラットの餌にエトキシキンを混ぜて与えた実験では、膀胱に対して発がん性が示唆されました。
参照:飼料添加物・農薬評価書
亜硝酸ナトリウム
亜硝酸ナトリウムは、ハムやソーセージにも使用される添加物です。
キャットフードでは、発色剤や防腐剤として使われています。
New Zealand Veterinary Journalによると、亜硝酸ナトリウムの多量摂取によって猫が亡くなった事例があるようです。
参照:Nitrite poisoning in cats and dogs fed a commercial pet food
ソルビン酸カリウム
ソルビン酸カリウムは、ハムやチーズなど多くの食品に使用されている添加物です。
キャットフードでは、保存料として使用されています。
ヒトリンパ球を用いた実験では、染色体異常が記録されました。
また、亜硝酸塩と一緒に摂ると発がん性物質が作られてしまうことも懸念されています。
そのため、亜硝酸ナトリウムとソルビン酸カリウムのどちらも使用されているキャットフードは避けた方が良いでしょう。
参照:Genotoxicity of food preservative sodium sorbate in human lymphocytes in vitro
グリシリジン・アンモニエート
グリシリジン・アンモニエートは、人間の食品に使用することが禁止されている添加物です。
その理由は、安全性が確認できていないから。
それなのにキャットフードでは、嗜好性を高めるための甘味料として使われています。
増粘安定剤
増粘安定剤は、歯ごたえやのどごしを良くするために使用される添加物です。
いくつか種類があるなかでも、紅藻類から作られるカラギナンは乳がんの発生を誘発する可能性があるとされています。
パッケージには増粘多糖類や加工でんぷんと表示され、ほとんどのウェットフードに含まれています。
着色料
着色料は、見た目を良くするために使われる添加物です。
マウスを用いた実験では、大腸炎を促進することが明らかになりました。
特に石油から作られたタール系の色素は、アレルギーやがんのリスクを高める可能性があります。
赤色40号や黄色4号のように、”〇色△号”と表示されているキャットフードには注意しましょう。
無添加のキャットフードなら安心?
ここまでを読んで、「無添加のフードなら安心なのでは?」と考えた方も多いことでしょう。
確かに、危険な添加物が入っていないという点では安心です。
ただ無添加フードとうたっていても、着色料は使用していないけれど酸化防止剤は使っているといったケースもあります。
キャットフードを購入する際は、パッケージの「無添加」という文字に惑わされず、何の添加物が使用されていないのかよく確認してください。
ちなみに無添加のフードは、保存期間が短いというデメリットがあります。
愛猫の健康のためにも、開封後は密閉容器に入れて保存する、または小分けにする対策をしてください。
添加物以外にも気をつけたい3つの原材料
上記では添加物の危険性について紹介してきましたが、残念ながら気をつけるべき原材料は添加物だけではありません。
愛猫の健康を守るためにも、キャットフードを選ぶ際は次の3つのことも確認してください。
- 肉副産物・〇〇ミール
- 動物性油脂
- 穀物
肉副産物・〇〇ミール
肉副産物や〇〇ミールが問題視される理由は、どんな肉が使われているか分からない点です。
主に私たちが食べる正肉以外の部分である肺や腎臓などの内臓や血液、骨などをまとめて肉副産物と呼び、肉副産物を粉末状にしたものを〇〇ミールと呼びます。
つまり、肉副産物や〇〇ミールには、次のような質の悪い4Dミートが使用されていてもおかしくありません。
このような肉副産物や〇〇ミールを使用すればコストを抑えられるので、他のフードと比較して安すぎる価格で販売されている商品は注意してください。
動物性油脂
動物性油脂が問題視される理由は、何の動物の、どこの部位から作られているか分からない点です。
4Dミートや糞便が含まれている可能性もゼロではありません。
また、劣化しやすい動物性油脂は、酸化防止剤が使われていることがほとんどです。
上記で紹介した注意したい添加物が使われているかもしれないのに、動物性油脂に使われた添加物はパッケージに表記する必要がありません。
「動物性油脂」とあいまいな表記ではなく、「鶏脂(ビタミンEで酸化防止)」のように、何の油脂で、どうやって保存されているかを具体的に記載されているキャットフードを選ぶことをおすすめします。
穀物
穀物が問題視される理由は、肉食の猫は穀物の消化が苦手であること、アレルギーのリスクがあることです。
この解決策の1つとして、グレインフリー(穀物不使用)のフードが販売されています。
肉食の猫にとって、キャットフードの主原料は肉や魚であるのが望ましいといえます。
グレインフリーのフードでなくても、主原料が穀類となっている場合は要注意です。
愛猫に合った無添加キャットフードの選び方3STEP
数多くのキャットフードが販売されている中で、「どうやって愛猫に最適なフードを選べば良いのか分からない」という方もいますよね?
そこでこの章では、具体的なキャットフードの選び方を3STEPで解説します。
ぜひ、実践してみてください。
STEP1:年齢や体調にあったものを選ぶ
まずは、猫ちゃんの年齢や体調にあったものを選びます。
子猫とシニア猫では必要な栄養成分が異なり、シニア猫に高カロリー高たんぱくの子猫用のフードを与えると、腎臓に負担をかけてしまいます。
また、健康な猫の場合は栄養バランスの整った総合栄養食を選ぶのがおすすめですが、病気やアレルギーの場合は、特定の成分を調整した食事療法食を与えるよう獣医師にすすめられるケースもあります。
療法食を健康な猫に与えると体調を崩す可能性があるので、必ず獣医師に相談してください。
STEP2:原材料名・賞味期限をチェック
続いて、パッケージの裏に記載された原材料名をチェックします。
上記で紹介した添加物や原材料が含まれていないか、1つずつ確認しましょう。
その時もし分からない原材料があった場合は、そのままにせず調べてみてください。
また、無添加のキャットフードはどうしても賞味期限が短くなります。
1度にたくさん購入した方が安く手に入れられますが、賞味期限内に食べきれるかどうか確認してください。
STEP3:食いつきや便の様子を見ながら決める
最後は、猫ちゃんに食べてもらってから決めることをおすすめします。
いくら健康に良いキャットフードでも、食べてもらえなければ意味がありません。
お試しパックや試供品などを利用して、猫ちゃんの好みを探りましょう。
また、食後は便の様子も要チェックです。
徐々にキャットフードを切り替えて、軟便が続かないか観察してください。
それでも迷う場合は、コスパで決めると良いですよ。
おすすめの無添加キャットフード3選
愛猫の健康のためには、キャットフード選びは失敗したくないところ。
この章では、次の3つのキャットフードをご紹介します。
キャットフードの選び方3STEPを参考に、愛猫に合ったものを見つけてください。
モグニャンキャットフード
価格(税込み) | 当サイト特別価格! 初回半額の2,519円 定期価格 4,534円 通常価格 5,038円 |
内容量 | 1.5kg |
主原料 | 白身魚 |
主な成分 | タンパク質27%以上、脂質11%以上、粗繊維5.25%以下、灰分9.5%以下、水分5%以下 |
カロリー | 379kcal |
対応年齢 | 全年齢対応 |
原産国 | イギリス |
特徴 | 白身魚65%/グレインフリー/香料・着色料不使用/獣医師おすすめ |
公式サイト | モグニャン公式 |
原材料の65%がヒューマングレードの白身魚という魚好きにはたまらないプレミアムフード。
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サポートも充実しているので、不安なことや疑問点がある方は、お気軽に相談してみてください。
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※2016年12月~2023年12月
カナガンキャットフード チキン
価格(税込み) | 当サイト特別価格! 初回半額の2,519円 定期価格 4,534円 通常価格 5,038円 |
内容量 | 1.5kg |
主原料 | チキン |
主な成分 | タンパク質34%以上、脂質16.7%以上、粗繊維3.25%以下、灰分10.7%以下、水分8%以下 |
カロリー | 405kcal |
対応年齢 | 全年齢対応 |
原産国 | イギリス |
特徴 | 主原料チキンまたはサーモン60%以上/グレインフリー/香料・着色料不使用/獣医師おすすめ |
公式サイト | カナガン公式 |
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犬猫生活キャットフード
価格(税込み) | 定期価格 5,258円 通常価格 6,908円 |
内容量 | 1.5kg(750g×2袋) |
主原料 | 生肉(鶏肉、牛肉)または朝獲れ魚 |
主な成分 | 【国産の生鶏肉】タンパク質31%以上、脂質15%以上、粗繊維3%以下、灰分9%以下、水分10%以下 【金沢港の朝獲れ魚】タンパク質30%以上、脂質12%以上、粗繊維3%以下、灰分7%以下、水分10%以下 |
カロリー | 【国産の生鶏肉】373kcal 【金沢港の朝獲れ魚】360kcal |
対応年齢 | 全年齢対応 |
原産国 | 日本 |
特徴 | 国産/食材産地表示/グレインフリー/香料・着色料・保存料不使用/獣医師おすすめ |
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※1 2024年3月31日までの犬猫生活ブランド累計販売数(1食50g換算)
※2 2019年11月統計研究所調査
【まとめ】正しい知識を身につけて愛猫の健康を守ろう
この記事では、キャットフードの危険な添加物について紹介しました。
最後にポイントをまとめておきます。
- すべての添加物が危険というわけではない
- 合成添加物に注意
- 原材料名は具体的に表記されているものを選ぶ
残念ながら100%安全なキャットフードはありません。
愛猫の健康を守りたいのであれば、飼い主さまが正しい知識を身につけて、判断できるようになる必要があります。
手始めに、今与えているキャットフードの原材料を確認してみましょう。
動物性タンパク質の種類や品質、添加物などに注目し、安全性の高いキャットフードを選ぶようにしましょう。