猫の避妊・去勢手術は、望まない妊娠や生殖器関連の病気を防ぐために必要な処置ですが、術後は代謝機能や免疫力が低下しやすくなるため、正しい食事管理が欠かせません。
そこでこの記事では、小動物看護師や動物取扱責任者などの資格を持ち、トリミングサロンを経営している私が、避妊・去勢後の猫におすすめのキャットフードを6商品ご紹介。
キャットフードの選び方や食事以外で気を付けるべきポイントも解説しているので、愛猫の健康を守りたい方はぜひチェックしてくださいね。

この記事を書いた人
保有資格:小動物看護士/ペット販売士/トリマーB級/ハンドラーC級/訓練士補/二級愛玩動物飼育管理士/第一種動物取扱業登録/動物取扱責任者
JKC公認トリマー養成機関で2年犬や猫に関する様々な知識や技術を学び、多数の資格をとる。トリミングサロンStar seaを経営。
目次
避妊・去勢後におすすめのキャットフードの選び方

猫は避妊去勢の手術をすることで、太りやすくなるのは知られていることですが、特にメス猫よりもオス猫のほうが肥満になりやすいため注意が必要です。
その点を考慮しながら、健康をサポートできるようなキャットフードの選び方のポイントをここでは紹介していきます。
- 筋肉づくりで代謝アップ|主原料はお肉やお魚の動物性タンパク質
- 太らないフードを選ぶ|脂質・カロリーが高すぎない
- 炭水化物量を減らす|グレインフリーフードであること
- 泌尿器の健康維持|ミネラル成分が適切である
ひとつずつ、詳しく解説していきましょう。
筋肉づくりで代謝アップ|主原料はお肉やお魚の動物性タンパク質

完全肉食動物である猫には、肉や魚を主原料にしたキャットフードが最適です。
良質なタンパク質をたっぷり含んだフードは、筋肉の維持や代謝機能の向上につながり、健康な体を保つのに役立ちます。
筋肉がしっかりつけば脂肪が燃焼しやすくなり、避妊・去勢後でも太りにくい体づくりができます。
さらにタンパク質には、手術後の傷の回復をサポートしたり、皮膚や被毛を健康に保つ働きもあります。
逆にタンパク質が不足すると、傷の治りが遅くなったり、毛艶が悪くなる原因になるため、日常の食事から十分に摂取させることが大切です。
また、AAFCO(米国飼料検査官協会)の基準では、猫に必要なタンパク質量は以下の通りにされています。
- 子猫・妊娠期・授乳期:30%以上
- 成猫・老猫:26%以上
理想としては、30%以上のタンパク質を含むフードを選ぶのがおすすめです。
太らないフードを選ぶ|脂質・カロリーが高すぎない
避妊・去勢後の肥満を防ぐには、カロリーと脂質が控えめなキャットフードを選ぶことが大切です。
もちろん猫の運動量や年齢、体質によって理想の栄養バランスは変わりますが、目安としては以下の通りになります。
- 100gあたりのカロリー:330~360kcal程度
- 脂質:10~12%程度
ただし、カロリーや脂質は低ければ低いほど良いわけではありません。
あまりに少なすぎると必要な栄養素を十分に摂取できなくなるため注意が必要です。
また、避妊・去勢後の猫は食欲が増える傾向があります。
特にメス猫は、避妊手術によってエストロゲンが減少することで過食になりやすいため、カロリーを少し抑えたフードで満腹感を与える工夫をしてあげることがおすすめです。
炭水化物量を減らす|グレインフリーフードであること

避妊・去勢後のキャットフードは、穀物不使用のグレインフリーフードを選ぶのがおすすめです。
キャットフードの中には、小麦や米、とうもろこしといった穀物が主原料になっているものも少なくありません。
しかし、穀物は猫にとって太りやすく、消化もしづらい食材です。
グレインフリーのフードを選ぶことで、自然と炭水化物の量を抑えられるため、肥満対策につながります。
さらに肥満予防には、血糖値の上昇がゆるやかな「低GI食材」 を使ったフードがおすすめです。
キャットフードに使われる代表的な低GI食材には、さつまいも・いんげん・えんどう豆などがあります。
血糖値が急激に上がると、余分な脂肪が体に付きやすくなるため、できるだけ高GI食材より低GI食材を使ったフードを選ぶと良いでしょう。
泌尿器の健康維持|ミネラル成分が適切である
尿路結石症などの下部尿路疾患を防ぐには、ミネラル成分が適切かどうかも重要です。
下部尿路疾患にかかわるミネラルには、主にカルシウム・リン・マグネシウムの3つが挙げられます。
特に去勢後のオス猫は尿路結石症になりやすいといわれているので、これらのミネラルが過剰に含まれているキャットフードは避けたほうが良いでしょう。
なお、猫にとって理想的なミネラルバランスは「カルシウム:リン:マグネシウム=1.2:1:0.1」です。
このバランスが大きく崩れると尿路結石ができやすくなり、尿路閉塞や膀胱炎などの病気を引き起こすことも。
キャットフードを選ぶときはHPなどを確認し、下部尿路疾患に配慮したミネラルバランスかどうかもチェックしてくださいね。
避妊、去勢後におすすめのキャットフードランキング6選
商品名 | 最安値 | 特徴 | 内容量 | 主原料 | カロリー(100gあたり)/脂質 |
![]() 1位モグニャン ライト | 5,086円 公式サイト | カツオ+マグロ50%以上配合 低カロリー設計 | 1.5㎏(250g×6袋) | 生カツオ | 347.3kcal 9%以上 |
![]() 2位モグニャン | 当サイト限定価格 初回半額 2,629円 公式サイト | ヘルシーな白身魚使用 高タンパク・低脂質 | 1.5㎏ | 白身魚 | 379kcal 11.0%以上 |
![]() 3位犬猫生活 | 5,478円 公式サイト | 新鮮な主原料 少量パックが便利 国産食材 | 通常1.5㎏(750g×2) | 生鶏肉/朝獲れ魚 | 373kcal 15% ※鶏肉の場合 |
※最安値は定期コースでの注文や初回注文の価格などが含まれます。
※猫にも個体差があり私が個人的に調査した内容なので完璧を保障するものではありません。
※口コミは個人の感想であり、実感を保証するものではありません。
1位 モグニャンキャットフード ライト

価格(税込み) | 定期価格 5,722円 通常価格 6,358円 |
内容量 | 1.5㎏(250g×6袋) |
主原料 | 生カツオ |
カロリー | 347.3kcal/100g |
対応年齢 | 1歳∼ |
主な成分値 | タンパク質37%以上、脂質9%以上、粗繊維8%以下、灰分11%以下、水分10% |
モグニャンライトは、動物好きとして知られる坂上忍さんと、プレミアムペットフードブランドを展開するレティシアンが共同で開発したキャットフードです。
カツオとマグロの2種類のお魚を贅沢に50%も配合しており、猫にとってたまらない美味しさに仕上がっています。
また、避妊・去勢後で太りやすくなった猫にも嬉しい低脂質&低カロリー設計で、給餌量を減らさなくてもしっかり満足感を得られるのが魅力です。
さらに、NFE(糖質)が25%と低めなので、体重管理をしたい猫にもおすすめです。
加えて、繊維質も豊富に含まれているため、満腹感を得やすいのも嬉しいポイントですね。
2位 モグニャンキャットフード

価格 | 当サイト特別価格! 初回半額の2,926円 定期価格 5,266円 通常価格 5,852円 |
内容量 | 1.5kg |
主原料 | 白身魚 |
カロリー | 379kcal/100g |
対象年齢 | 全年齢対応 |
主な成分値 | タンパク質27.0%以上 脂質11.0%以上 粗繊維5.25%以下 灰分9.5%以下、水分5%以下 |
モグニャンは、ヘルシーな白身魚を63%も使用した、タンパク質豊富なキャットフードです。
タンパク質は27%とほどよく高く、脂質は11%と低めで、栄養バランスに優れています。
また、穀物を一切使わないグレインフリーフードなので、消化にやさしいのも嬉しいポイントです。
白身魚のほかにも野菜や果物がバランスよく配合されており、猫には嬉しいクランベリーも含まれています。
カロリーは標準的で、全体的にバランスが取れた内容のため、ライフステージを問わずどんな猫にもおすすめできるフードです。
当サイト特別価格!今なら初回半額の2,926円!
3位 犬猫生活キャットフード

価格 | 定期価格5,478円 通常価格7,128円 |
内容量 | 1.5kg(750g×2) |
主原料 | 生鶏肉/朝獲れ魚 |
カロリー | 360kcal/100g ※金沢港の朝獲れ魚場合 |
対象年齢 | 全年齢 |
主な成分値 | 粗タンパク質30%以上、脂質12%以上、粗繊維3.0%以下、粗灰分7%以下、水分10%以下 ※金沢港の朝獲れ魚場合 |
犬猫生活は、こだわりの国産原料を使ったキャットフードです。
金沢港で朝獲れした新鮮な魚は、タンパク質30%以上・脂質12%以上とバランスの良い栄養設計になっています。
さらに、尿路ケアに役立つクランベリーも配合されており、子猫からシニア猫まで幅広く与えられるのも特徴です。
1袋あたり750gと少量サイズなので、新鮮なうちに食べきれるのも嬉しいポイント。
また、国産素材を多く取り入れているため、安心して与えることができます。
さらに、乳酸菌とオリゴ糖が腸内環境を整え、毎朝のスッキリ習慣をサポート。
太りにくい体づくりにもつながるでしょう。
4位 ハッピーキャット ステアライズド

価格 | 330円(50g) 1,331円(300g) 4,356円(1.3㎏) 9,317円(4㎏) |
内容量 | 50g、300g、1.3㎏、4㎏ |
主原料 | ポルトリープロテイン |
カロリー | 347.5 kcal/100g |
対象年齢 | 成猫 |
主な成分値 | 粗タンパク質37.0%、脂質10.5%、粗繊維5.5%、粗灰分8.0%、水分10% |
ハッピーキャットは、ペットフードの法律が厳しいドイツで生産されている安心のキャットフードです。
なかでも「ステアライズド」は、避妊・去勢後の健康維持にぴったりのレシピ。
主原料にはポルトリープロテイン、グリーブス(脱脂ハラミ肉)、サーモンミールを使用しています。
栄養バランスも優秀で、たんぱく質37%で筋肉づくりをサポートしつつ、脂質は10.5%と控えめ。
さらに炭水化物は全体の30%に抑えられ、カロリーも347.5kcal/100gと、食べすぎが心配な避妊済みの猫ちゃんに嬉しい設計です。
やはりドイツ産という点も安心感があり、信頼できるキャットフードだと言えるでしょう。
5位 ナチュラルチョイス キャット 避妊・去勢猫用 アダルト 白身魚

価格 | 1,558円(500g) 4,793円(2kg) |
内容量 | 500g、2kg |
主原料 | 白身魚(すり身) |
カロリー | 350kcal/100g |
対象年齢 | 成猫用 |
主な成分値 | 粗タンパク質33.0%、脂質14.0%、粗繊維7.0%、粗灰分10.0%、水分10.0% |
ニュートロのナチュラルチョイスシリーズの「避妊・去勢猫用」キャットフードです。
主原料にはヘルシーな白身魚(すり身)をたっぷり使用し、チキンミールを組み合わせた栄養バランスの良いレシピになっています。
酸化防止剤も自然由来の成分が使われているので、安心して与えられるのも魅力です。
栄養面では、タンパク質33%以上、脂質14%以上と高タンパクながらもバランスのとれた内容。
さらに粗繊維7%以下と繊維質も多めで、満腹感を得やすいのも嬉しいポイントです。
また、マグネシウム量も標準的で、尿路の健康維持にも配慮されています。避妊・去勢後の猫ちゃんにおすすめできるフードと言えるでしょう。
6位 グランツキャットフード サーモン

価格 | 初回定期価格:980円 (1袋⁺他の2種類50g×2袋) 定期価格:4,800円 通常価格:6,000円 |
内容量 | 1.5kg(750g×2) |
主原料 | フレッシュサーモン、脱水サーモン |
カロリー | 361kcal/100g |
対象年齢 | 1歳以上の猫 |
主な成分値 | 粗タンパク質32%、脂質16%、粗繊維4.5%、粗灰分9.0%、水分10% |
尿路ケア食材 | ブルーベリー、クランベリー |
グランツ サーモンは、新鮮なサーモンをたっぷり使用したキャットフードです。
栄養面では、タンパク質32%と高めで、脂質は16%とやや高めのため肥満対策には向きませんが、その分食いつきの良さには期待できるでしょう。
また、穀物不使用で糖質は24%以下と控えめ。避妊・去勢後の猫ちゃんにも嬉しい設計になっています。
さらに、下部尿路ケアに役立つ2種類のベリーや、関節の健康をサポートするグルコサミン・コンドロイチンも配合。健康面にしっかり配慮された内容です。
味のバリエーションもあり、サーモンのほかにチキン&サーモン、チキンから選ぶことができますよ。
ごちそう定期便初回セット980円!
避妊、去勢手術後に食事以外で気を付けることは?

避妊・去勢手術後の猫は、心身ともに大きなストレスを感じています。
特にデリケートな性格の猫では警戒心やストレスからトイレを失敗してしまうこともありますが、けっして叱ってはいけません。
粗相を見つけた場合は騒がず怒らず、静かに片づけましょう。
術後しばらくはなるべく構わず、静かに見守ることも大切です。
また、術後は一時的に免疫力が下がるので、感染症などにかかりやすくなります。
思わぬ体調不良を防ぐためにも術後10~14日程度はシャンプーを控え、毛づくろいなど他の猫との接触も控えたほうが安心です。
傷口は猫がなめると化膿して治りが遅くなる可能性もあるので、エリザベスカラーや洋服などで適切に保護してください。
避妊・去勢後の猫のごはんQ&A

まとめ

ペットフード協会が実施した「全国犬猫飼育実態調査」によると、令和6年の時点で80.7%の猫が避妊・去勢手術を受けていることが分かっています。
つまり、日本で飼われている猫の約8割は手術によってホルモンバランスが変化し、太りやすくなっているということです。
そのため、避妊・去勢後は愛猫に合ったフードを選び、適切な体重を維持してあげることがとても大切になります。
肥満を予防することは、結果的に猫の寿命を延ばすことにもつながります。
ぜひこの記事を参考にして、愛猫にぴったりのフードを見つけてみてくださいね。