猫の肥満率は30〜40%と高く、特に中齢以降になると半数以上が肥満になるともいわれています。
それほど、猫は太りやすい動物なのです。
「太らせるつもりはなかったのに、気づいたら体重が増えていた…」というのはよくある話で、愛猫の体重管理に悩んでいる飼い主さんも多いでしょう。
猫には犬のように散歩の習慣がないため、体重を減らすにはまず食事を見直すことが一番効果的です。
そこで今回は、動物取扱責任者である私がダイエットにおすすめのキャットフードをランキング形式で10商品ご紹介していきます。

この記事を書いた人
保有資格:小動物看護士/ペット販売士/トリマーB級/ハンドラーC級/訓練士補/二級愛玩動物飼育管理士/第一種動物取扱業登録/動物取扱責任者
JKC公認トリマー養成機関で2年犬や猫に関する様々な知識や技術を学び、多数の資格をとる。トリミングサロンStar seaを経営。
目次
まずは愛猫にダイエットが必要か確認してみよう!

猫の平均体重は猫種によって差がありますが、一般的には成猫で3.6〜4.5kgといわれています。
ただし、どの猫でも体重が6kgを超えると注意が必要です。
また、長毛種のように毛がふさふさな猫は見た目で太っていることに気づきにくいことも多いようです。
体重でチェックするのも大切ですが、猫の体型を観察することで肥満かどうかを判断することもできます。

ボディコンディションスコア(BCS)とは、猫の体型を5段階で評価し、痩せているか太っているかを判断する目安です。
首まわりや肋骨、お腹まわりなどにどれくらい脂肪がついているかをチェックして評価します。
愛猫の体型をこのボディコンディションスコアに当てはめてみてください。もしBCS4やBCS5 に該当する場合は、肥満傾向にあるためダイエットを始めることをおすすめします。
失敗しない!猫のダイエットフードの選び方

ダイエット向きのキャットフードを選ぶポイントは4つあります。
脂質やカロリーだけではなく、基本的な部分も押さえて紹介していきましょう。
- 主原料はお肉orお魚であること
- 穀物不使用(グレインフリー)を選ぶ
- 脂質の低すぎはNG!
- 使用上の注意が必要な添加物は避ける
主原料はお肉orお魚であること
まず、猫の基本の食事として大切なのは、主原料にお肉やお魚といった動物性タンパク源が使われていることです。
安価なキャットフードの中には主原料に穀物が多く使われているものもありますが、猫は本来肉食動物なので、大量の穀物はお腹に負担をかけてしまいます。
そのため、主原料はお肉やお魚といったタンパク源が望ましいといえるでしょう。
特にお魚はお肉に比べて脂質が少なく、ダイエット向きです。
さらにDHAやEPAなどのオメガ3脂肪酸も豊富に含まれており、皮膚や被毛の健康をサポートしてくれます。
また、主原料が「肉類」「魚類」といった曖昧な表記になっているフードは避け、チキン・サーモンなど具体的に明記されているものを選ぶと安心です。
なるべく穀物不使用(グレインフリー)を選ぶ
ダイエット向けのキャットフードを選ぶときは、基本的にグレインフリー(穀物不使用)のものがおすすめです。
穀物は加熱することで猫でも消化できるようになりますが、穀物入りのフードはどうしても炭水化物の量が多くなりやすく、その分太りやすい内容になってしまうことが多いです。
一方、グレインフリーのフードなら炭水化物の量を自然に抑えることができるため、猫のダイエットに適しています。
つまり、猫のダイエットには低炭水化物のフードを選ぶのが基本といえるでしょう。
脂質の低すぎはNG!
猫のダイエットを考えると、つい低脂質のフードを選びがちです。
しかし、脂質が少なすぎるキャットフードは食いつきが悪くなる傾向があります。
猫は犬よりも多くの脂質を必要とする動物であり、脂質は大切な栄養素のひとつです。
実際、AAFCO(米国飼料検査官協会)が定める総合栄養食の基準では、脂肪含有量は9.0%以上とされています。これを下回るフードはおすすめできません。
そのため、脂質は高すぎず低すぎない10%前後のフードを選ぶのが安心です。
不必要な添加物は避ける
キャットフードをはじめとするペットフードには、さまざまな添加物が使われています。
ただし、中には着色料や発色剤のように、猫にとって特に必要のない添加物が含まれている場合もあるため、どんな添加物が使われているのか確認することが大切 です。
また、一部の添加物については「ペットフード安全法」で使用できる量が定められています。
規定量を守っていれば基本的には問題ありませんが、代わりになる天然由来の成分などもあるため、できるだけ不要な添加物は避けた方が安心でしょう。
- エトキシキン
- BHT
- BHA
ダイエットにおすすめのキャットフードランキング5選!
ここでは、ダイエットにおすすめのキャットフードを実際に紹介していきましょう!
1位 モグニャンキャットフード

モグニャンは愛猫家の間でも人気の高いイギリス産のキャットフードです。
ダイエットには嬉しい低脂肪の白身魚を主原料にしています。原材料の65%に白身魚が使われているため、猫の栄養には欠かせないタンパク質はしっかり摂ることができます。
モグニャンはトウモロコシや小麦粉などの穀物を一切使用しないグレインフリーレシピ!穀物の代わりにジャガイモやサツマイモから栄養を取り込んでいます。
ダイエットには腸内環境を良くすることも大切です。特にサツマイモは食物繊維がたっぷり含まれているため、猫の腸内環境にも良いでしょう。
さらにモグニャンは2種類のオリゴ糖+乳酸菌も配合されていました。便通に悩んでいる猫にはぴったりのキャットフードでしょう。
市販のキャットフードに比べるとややお値段が高めですが、原材料の質はとても良いのでおすすめのフードです‼
価格(税込み) | 当サイト特別価格! 初回半額の2,926円 定期価格 5,266円 通常価格 5,852円 |
内容量 | 1.5㎏ |
対応年齢・猫種 | 全年齢・猫種対応 |
原産国 | イギリス |
特徴 | 主原料白身魚65%/香料・着色料不使用/グレインフリー/獣医師おすすめ |
公式サイト | モグニャン公式サイト |
当サイト特別価格!今なら初回半額の2,926円!
2位 プラチナムキャットフード 成猫 去勢・避妊・ダイエット用 チキン

※こちらの画像はプラチナムキャットフード成猫用 チキンになります。
プラチナムは、低温乾燥調理法のフレッシュミートドライヤーで作られた、ドイツで人気のキャットフードです。美味しさと栄養をしっかり閉じ込めています。
人間が食べられる品質の生肉を83%使用しており、肉食動物である猫も夢中になる美味しさです。
特に「成猫用(去勢・避妊・ダイエット用)チキン」では、脂質が11%、カロリーが356kcal/100gと控えめで、ダイエットをサポートするのにぴったりのフードです。
穀物も使用されていますが、原材料の約80%が動物性タンパク質なので、猫の消化に負担をかける心配はほとんどありません。
さらに、食いつきが良いと評判なので、美味しく食べながら体重管理をしたい猫におすすめですよ。
価格(税込み) | 初回価格:980円(400g×1袋) 通常価格:4,917円(400g×3袋) 定期価格:4,425円(400g×3袋) |
内容量 | 400g、1.5㎏、3㎏ |
対応年齢 | 成猫用・全猫種 |
原産国・猫種 | スペイン |
特徴 | ヒューマングレード/生肉83%使用/着色料・人工保存料不使用 |
公式サイト | プラチナムキャットフード公式サイト |
初回980円‼
3位 go!キャットフード 体重管理+関節ケア

20年以上の経験を持つペット栄養学の専門家たちが開発したキャットフード「go!」。
その中でも 「体重管理+関節ケア」 は、ダイエットをしたい猫ちゃんにおすすめのフードです。
チキン生肉を主原料とし、穀物を使わないグレインフリーレシピに。
さらに、食物繊維が豊富なオオバコ種皮や亜麻仁を配合しているので、満腹感を得やすいのも嬉しいポイントです。
栄養面では、タンパク質30%としっかり確保しながらも、脂質は10%以下と低め。ダイエット中の猫にも安心して与えられます。
また、脂肪の燃焼をサポートするL-カルニチンが含まれているのも「go! 体重管理+関節ケア」の特徴です。
価格(税込み) | 1,815円(500g) 18,700円(7,25㎏) |
内容量 | 500g、7.25㎏ |
対応年齢・猫種 | 成猫用・全猫種 |
原産国 | カナダ |
特徴 | 高タンパク&低脂質/繊維質が豊富/コンドロイチン配合 |
公式サイト | goキャット公式サイト |
4位 ハッピーキャット ライト(ウェイトケア)

ペット推進国ドイツで作られているヒューマングレード品質のキャットフードです。
その中のウェイトケアは、肥満気味の愛猫のために考えられたレシピで、ポルトリープロテイン(26%)を主原料にしています。
穀物は使われているものの、粗炭水化物 35.5 %としっかり明記されてあり、多すぎないことおすすめできるポイントです。
タンパク質は36%もあるのに脂質は9%と低めでダイエットしたい子の食事コントロールにぴったり。、
なりより安心なドイツ産であることが嬉しいキャットフードです。
価格(税込み) | 1,210円(300g) 3,993円(1.3㎏) 8,470円(4㎏) |
内容量 | 300g、1.3㎏、4㎏ |
対応年齢・猫種 | 肥満気味の猫・全猫種 |
原産国 | ドイツ |
特徴 | ヒューマングレード品質/低脂質・低カロリー/炭水化物34%配合 |
公式サイト | ハッピーキャット公式サイト |
5位 ナチュラルチョイスキャット 減量用アダルトチキン

ニュートロのシリーズのひとつ「ナチュラルチョイス」は、さまざまなニーズに応えるラインナップを展開しているキャットフードです。
その中でも「減量用アダルト チキン」は、必要な栄養をしっかり摂りながら、低脂質&低カロリーを実現しています。
チキンを主原料に、エンドウ豆や穀物である玄米を組み合わせたレシピで、脂質とカロリーを抑えつつ、豊富な食物繊維で満腹感も得やすい設計です。
まさにダイエット向きのフードといえるでしょう。
ただし、グレインフリーではないため、穀物が気になる方は他のシリーズを選ぶのがおすすめです。
価格(税込み) | 1,558円(500g) 4,793円(2kg) |
内容量 | 500g、2kg |
対応年齢・猫種 | 成猫用・減量したい猫 |
原産国 | アメリカ |
特徴 | 低脂質・低カロリ―/においを吸着する天然ユッカ抽出物を配合 |
公式サイト | ニュートロ公式サイト |
猫のダイエット方法は?食事以外にもある?

猫は基本的に室内で過ごし、散歩をしないので太りやすいです。
ダイエットには食事でのコントロールが一番有効的ではありますが、以下のような方法を加えることで効率よくダイエットを行えるでしょう。
自由採食をやめて、時間を決めて与える習慣づけ
猫は、ごはんをお皿に置いておくと、1日に9〜16回ほど少しずつ食べる傾向があります。
これは「自由採食法」と呼ばれ、猫本来の食事スタイルです。
ただし、ダイエット中の猫にはこの方法は向いていません。
体重管理をするためには、朝・夕など決まった時間に、適切な給餌量を与えることが大切です。
愛猫に合った適正な量を知るには、下記の自動計算機で算出してみてください。
運動ができる遊びを促しダイエット
散歩をしない猫には、室内でできる運動を取り入れてあげましょう。
猫がひとりでも運動できる道具として代表的なのがキャットタワーです。
キャットタワーは猫のプライベートスペースになるだけでなく、上り下りすることで自然に運動ができます。
猫は高い場所を好むため、自ら進んで登ってくれることも多いでしょう。
さらに、飼い主さんが一緒に遊んであげることで運動量が増えるだけでなく、猫との絆も深まります。
最近では、自動で動く猫じゃらしやボールなどのアイテムも販売されています。
忙しくて遊ぶ時間が取りにくいときは、こうしたおもちゃを活用して運動を促してあげるのもおすすめです。
- 猫じゃらし
- ボール
- レーザーポインター
愛猫のためのダイエットフード選びの注意点!

ダイエットフードを選んで与えて終わり!ではありません。
フードを選んだとしても、しっかりダイエットがうまくいくように以下のようなことを注意する必要があります。
それぞれ詳しく解説していきます。
体調に変化がないか観察する
ダイエット向けのキャットフードに切り替えたら、まずは猫の体調に変化がないかしっかり観察しましょう。
理想的な減量ペースは、1週間で体重の1〜3%減程度です。
急激に体重が落ちてしまった場合は危険なので、すぐに中止してください。
また、猫によって体質が異なるため、合うフードと合わないフードがあります。
合わないフードを与えると、下痢や嘔吐などの症状が出ることもあります。
もし、いつもと違う様子が見られたり、下痢や嘔吐が何日も続くようであれば、与えているキャットフードを持参して獣医師に相談しましょう。

特に繊維質が豊富なフードは、便の状態に変化が出やすいため、愛猫の便の様子を注意深く観察しておくと安心です。
飼い主の判断で食事量を減らさない
愛猫の給餌量は、飼い主さんの判断だけで勝手に減らしてはいけません。
「ダイエット=ごはんを少なくする」と考えてしまいがちですが、フードを極端に減らしてしまうと、猫は空腹のまま過ごすことになり、必要な栄養も摂れずに体調を崩してしまう危険があります。
一般的に、与える量を通常の30%まで減らすことは問題ありませんが、それ以上減らす場合は必ず獣医師に相談してください。専門家の指示に従って進める方が、安心で安全です。
多頭飼いは食事時間を分ける
多頭飼いをしている場合は、ダイエット中の猫が他の猫のごはんを食べてしまわないように、食事の時間を分けて与えましょう。
同じ量を与えているはずなのに、気づいたら太ってしまっている猫は、実は他の猫のごはんを横取りしている可能性があります。
そのため、多頭飼いでは決まった時間にごはんを与え、残した分は片づける習慣をつけることが大切です。

基本的にダイエットをする子には、多頭飼育でなくても自由採食法は避けるようにしましょう。
まとめ

ここでは、猫のダイエットにおすすめのキャットフードをランキング形式で10種類ご紹介しました。
猫はライフステージの変化や避妊・去勢手術の影響で、同じフードを与えていても太ってしまうことがあります。
近年では、多くの猫が肥満の問題を抱えていることも明らかになっており、飼い主さんによる食事管理の重要性が高まっています。
肥満を予防することで寿命が延びるともいわれていますので、愛猫がいつまでも元気でいられるよう、しっかりと健康的な体を維持してあげましょう。
参考文献・参考サイト
環境省_ペットフード安全法基準規格等 [動物の愛護と適切な管理]
BCS5の状態が続くと、さまざまな病気を引き起こすリスクが高まるため、早めの対処が必要です。
獣医師に相談しながら、愛猫に合ったフードを選んであげましょう。