犬にチーズは与えてもOK?量や与え方を動物取扱責任者がまとめました!

高栄養、高たんぱく、味も良くアレンジ方法が無限のチーズ。
ワンちゃんはもちろん、飼い主さんもお好きな方が多いですよね♪

ところでホームセンターのペット用品売り場でワンちゃん用のチーズや乾燥チーズが入っているドッグフードを見かけたことはありませんか?

ではワンちゃん用のチーズと人間用のチーズは何が違うのでしょうか?
「人間用のチーズをワンちゃんに与えるのはNG?」
「アレルギーの心配はないの?」

今回はそんな犬とチーズの疑問にまとめてお答えします!

この記事の監修者:吉田つぐみ

保有資格:動物看護師認定機構認定動物看護師/愛玩動物飼養管理士2級/全日本ハンドリング検定/全日本トリミング検定/販売士検定3級

日本動物専門学校を卒業後、苅谷動物病院に就職24時間365日診療の現場に身を置き、動物医療を学ぶ。その後地域密着型の個人院に転職し現在動物看護師歴は14年目。

目次

チーズの栄養素

チーズは牛乳を濃縮してできたもの、その栄養素がギュッと詰まっています。
具体的に含まれる成分は以下になります。

たんぱく質

チーズ全体の30%前後を占めます。
筋肉や細胞、血液、体の全てを作る上で必要不可欠な栄養素です。

脂肪

こちらもタンパク質同様全体の30%前後を占める栄養素です。
脂肪と聞くと太ってしまう?と感じますが上質な脂肪は体の原動力として活躍してくれます。

ミネラル

体にとって必要なカルシウムやナトリウム、鉄分などのミネラル分を豊富に含んでいます。
骨の形成など健康維持に役立つ栄養素です。

ビタミン

ビタミンA、B1、B2、Eと多くのビタミンを含んでいます。
その中でも体の免疫力を高めるビタミンA、新陳代謝に関わるビタミンB2を豊富に含んでいるため抗酸化作用にも期待できます。

与えてもOK!犬用と人間用チーズの違いは?

ワンちゃん用のチーズと人間用のチーズの大きな違いは塩分の含有量です。

人間用のチーズは塩分濃度が高いためワンちゃんには避けた方が無難でしょう。

ワンちゃん用に加工されたチーズは勿論あげてOKです!
どうしても人間用チーズを使用したい、という時は塩分量が低いチーズを少量のみ与えましょう。

なお原料になっている牛乳は乳糖が多く含まれ、そのまま与えると下痢をしてしまう子も多いですがチーズは人間用も犬用もその製造過程で乳糖が除去されているためそのリスクも抑えられています。

犬にチーズを与えるときの注意点

チーズを与えるときは、例えワンちゃん用であっても以下のようなポイントに注意してあげましょう!

チーズの与えすぎに注意

美味しいチーズですが脂肪分をたっぷりと含んでいるため与える量には注意が必要です。

うっかりあげすぎてしまうとあっという間に肥満体型になってしまうことも…。あくまでご褒美やトッピングの感覚で使用し、一日にあげる量を決めておきましょう!

持病がある時は獣医師に相談を

犬用チーズは人間用に比べ塩分が抑えられてはいるものの、その他のおやつに比べると塩分量が多いおやつになります。

腎臓や心臓に持病があるワンちゃんは塩分過多が病気の進行を促してしまう事があるため特に注意が必要です。

とはいえそれしか食べない…などの事情がある場合にはあげてもいいか、与える量はどうしたらいいか、などかかりつけの獣医師にご相談なさってくださいね。

アレルギー警戒!チーズは少量から与えてみよう

中にはチーズにアレルギー症状が出てしまうワンちゃんもいます。

既に牛乳、牛肉にアレルギーがある場合はチーズは避けた方が安心です。

また乳糖は抑えられていますが敏感なワンちゃんは下痢、嘔吐が見られることがあります。
初めてあげる時は量を一口程度にしておき、症状が出ないことを確認してから量を増やしましょう。

犬にチーズを与えるメリットは?

食が細くても食べてくれる

チーズは香りがよく、歯ごたえもあり好んでくれるワンちゃんがとても多い万能食材でもあります。普段食が細く食事量が少ないワンちゃんでもチーズをトッピングすることで食いつきがよくなった、というケースも…!

食事量が少ない、体重を増やしたいといったワンちゃんにおススメです。

不足しがちな栄養素の補給ができる

カルシウムやたんぱく質など、特に手作り食で不足しがちな栄養素を少量でもしっかり補給することができます。

脂肪量との兼ね合いを見ながら食事に入れてあげることでバランスのいい食事がとることができます。

バリア機能の強化

ビタミン豊富なチーズは加齢と共に落ちてくる免疫力を活性化し、皮膚や粘膜など体のバリア機能を高めることに一役買ってくれます。

シニアのワンちゃんには飲み込みやすい柔らかいタイプのチーズをチョイスしてあげてくださいね。

投薬に使いやすい

前述した通り香りがいいチーズは、お薬を飲みたがらないワンちゃんの投薬時に役立ちます。
埋め込んで投薬することでお薬に気が付かず喜んで食べてくれる子も…!

チーズのおすすめの与え方コレ!愛犬が美味しく食べてくれる工夫

そのままあげても喜んでくれますが、ひと手間加えることでアレンジの幅が広がり一層使いやすく食いつきのいい食材となってくれます♪

パウダー状にする

犬用として流通しているものの中には最初からパウダー状になっているものもありますが、固形タイプをご自宅でつぶして頂いてもOKです。

ビニールに入れすりこぎなどで叩くと簡単に潰れます!

パウダー状にすることでフード全体に和えることができますので食欲低下気味の時はチャレンジしてみましょう。

温める

電子レンジで10秒ほど温めて頂くだけで一層香りが立ちワンちゃんの嗅覚を刺激してくれます。
食欲がない時や嗅覚が落ちてきたシニア期のワンちゃんにもおススメです!

まとめ

いかがでしたか?

ワンちゃんにチーズはOK!ただし原則は犬用チーズをあげましょう。

投薬や栄養補給、健康維持、あげる頻度や量に気を付けさえいればチーズはとっても体にいい食材です。
上手に使いこなし、愛犬に喜んでもらってくださいね!

この記事を書いた人

山本 星海のアバター 山本 星海 Dog salon Star sea オーナー

この記事を書いた人

保有資格:小動物看護士/ペット販売士/トリマーB級/ハンドラーC級/訓練士補/二級愛玩動物飼育管理士/動物取扱責任者/犬の管理栄養士/ペットフードアドバイザー1級/少額短期保険募集人
第一種動物取扱業:第225818003号 保管 動物取扱責任者:山本星海

JKC公認トリマー養成機関卒業。Dog salon Star seaを2018年に開業、犬のトリミングやドッグフードの販売を行う。トリマー歴10年目。愛犬:トイプードル2匹

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