2020年の新型コロナウィルスにより変化したのは、人々の生活だけではありません。
愛犬の日常にも大きな変化をもたらしています。
そこで今回は犬を飼っている150人にアンケートをとり、コロナ禍で困っていることを調査しました。
その悩みについてトリミングサロンを経営し、様々な資格を持っている筆者が答えていきます。

監修
保有資格:小動物看護士/ペット販売士/トリマーB級/ハンドラーC級/訓練士補/二級愛玩動物飼育管理士/第一種動物取扱業登録/動物取扱責任者
JKC公認トリマー養成機関で2年犬に関する様々な知識や技術を学び、多数の資格をとる。トリミングサロンStarseaを経営しながらドッグフードベストわんっ!を運営。
詳しいライター情報はこちら

目次
150人の飼い主が、何かしら困っていると回答!
今回150人にアンケートをとりましたが、コロナ禍で特に困っていない人は1人もいませんでした。
全員が「何かしら困っている・悩んでいる」と回答しています。

回答はこのようになりました。
- 散歩に行けなくなった:37.4%
- 病院に行けなくなった:17.0%
- ドッグランに行けなくなった:13.6%
- トリミングサロンに行けなくなった:10.9%
- 犬のストレスが不安:9.5%
- 犬もコロナに感染しないか不安:4.8%
- ペットショップに行けなくなった:3.4%
- 暑さが心配:2.0%
回答を見る限り、人の集まる場所に行けなくなってしまったという意見が多かったです。
人が集まる場所は、飼い主や愛犬が新型コロナウイルスに感染する可能性があるので、出かけづらい気持ちは分かります。
これからそれぞれの回答の詳細と、その対策について解説していきます。
【意見】散歩・ドッグランに行けなくなってしまった
回答の中でも特に多かったのが「散歩・ドッグランに行けなくなってしまった」という声です。
それぞれの回答者の意見を見てみましょう。



なんとなく行きづらい、感染が怖いという意見が多いですね。
具体的にどのような対策をすればいいかを説明していきます。
【対策】散歩・ドッグランに行くには時間帯を変える
まず、散歩やドッグランに行かないと愛犬のストレスが溜まります。
できるだけ散歩をさせた方がいいのは確実です。
ドッグランの場合、閉鎖しているところも多いのでまずは電話で確認しましょう。
私はドッグランに行くときは、混雑している時間帯や曜日を電話で確認してから行くようにしています。
散歩は「人の目が気になる」という意見が多く集まりましたが、マスクやソーシャルディスタンスをしっかりすれば、気にする必要はありません。
愛犬のためにも、対策して散歩に行きましょう。
おすすめは早朝の散歩です。
早朝は人も少なく夏場でも地面が熱くないので、コロナ禍では散歩に適した時間帯です。
【意見】病院に行けなくなってしまった
「病院に行けなくなってしまった」という意見も多く集まりました。
それぞれの回答者の意見を見ていきましょう。



散歩やドッグランと違って、室内で密となってしまうため行きづらいという意見が多かったです。
【対策】予約制限で混雑を避けている病院を選ぶ
動物病院の中には、予約を制限して混雑を避けている病院があります。
愛犬の具合が悪いときは、そういった「密でない」病院に行きましょう。
ただ予約を制限している場合は、予約が取りづらくなっています。
余裕を持って、早めの予約を心がけましょう。
また病院の中には、予約を制限していなくても「入り口を開けて換気を良くしている」などの対策をしている所もあります。
「混雑を避けている病院は予約がいっぱい…」
「でも愛犬の調子が悪いから、すぐに病院に行きたい」
そんなときは、地元の動物病院に電話して「どんなコロナ対策をしているか」を確認しましょう。
くれぐれも「愛犬の具合が悪いけど、コロナが怖いから病院に行かない」ようなことは避けてくださいね。
【意見】トリミングサロンに行けなくなってしまった
「トリミングサロンに行けなくなった」という意見も多く集まりました。
それぞれの回答者の意見を見ていきましょう。



人数制限や感染が不安で行きづらいのが主な原因のようです。
実際私が経営しているトリミングサロンも、5月に休業しました。
その後再開しましたが、密にならないように予約を制限する必要があって、どうしても予約が取りにくい状況になってしまいました。
【対策】密にならないサロンに行くか、自分でシャンプーする
トリミングサロンに行く場合は、1匹ずつ預かってくれる場所を選びましょう。
1匹ずつなら他のお客さんと鉢合うこともないので、密にならずトリミングしてもらえます。
私のサロンでは元からその形で営業していますが、人と人、犬と犬が会わないので感染するリスクが大きく下がります。
犬を一度に何匹も預かり、スタッフも多く在籍するようなお店は、少しリスクが高くなってしまうかなと感じます。
またこの時期ですと、普段利用しているサロンが休業していたり混雑制限をしているかもしれません。
直前に連絡をするのではなく、事前に電話で状況を確認しておきましょう。
「近くに営業しているトリミングサロンがない…」
そんな場合は、営業再開するまで家でシャンプーするのも1つの手ですよ。
犬は新型コロナウイルスにかかってしまうのか?
悲しい事実ですが、どうやら犬も感染してしまうようです。
新型コロナウイルスに感染した飼い主から預かった犬2匹がPCR検査の結果、陽性だったと3日、ペット保険会社が公表した。国内でペットの陽性が確認されるのは初めて。
これは2020年8月3日の記事ですが、国内で初めて犬の感染が確認されました。
【ロンドン時事】新型コロナウイルスの感染が拡大したイタリアで感染歴を調べる抗体検査をペットに実施したところ、犬の陽性率が約3%、猫が約4%に上ったことが明らかになった。
査読前の科学論文を扱うウェブサイト「バイオアーカイブ」に28日までに論文が掲載された。
これまで犬や猫が飼い主から感染したケースが報告されているほか、実験で特定の動物が感染しやすいことも明らかになっているが、ペットの感染の実態は不明な点も多い。今回は「世界的にも初の大規模調査」だといい、コロナ時代の飼育の在り方に一石を投じそうだ。
調査は感染流行地となったイタリア北部を中心に、ペットの犬540匹と猫277匹を対象に3~5月に実施した。PCR検査で犬猫ともに陽性はゼロだったが、抗体検査では犬の3.4%、猫の3.9%が陽性だった。
このような結果から、犬だけでなく猫にも感染することがわかっています。
愛犬が感染してしまわないように、注意しながら日常生活を送ることが大切です。
普段の生活を守りながらも「密を避けた時間に散歩する」「対策がきちんとされている場所に行く」を徹底しましょう。
【まとめ】コロナ対策をしつつも、普段の生活を送ることが大事
今回アンケートを取ってみて、思った以上に日常生活を制限している方が多いことに気づきました。
もちろんコロナ対策として「不要不急の外出」を避けることは大事です。
ですが「ストレスを溜めない為に散歩する」「具合が悪いから病院に連れていく」ことは、決して不要不急ではありません。
むしろ日常生活を制限することによる健康被害の方が心配です。
今回ご紹介したように密を避けつつ、できるだけ普段の生活を送るよう、心がけてほしいと思います。

コメントを残す