猫がごはんを食べない!原因や対処法をご紹介します

猫がご飯を食べない

猫がごはんを食べない時、体調が悪いのか心配になってしまいますよね。猫の中には、少食の子、偏食の子もいますが、猫がごはんを全く食べないと病気になってしまう危険性があります。

ここでは、猫がごはんを食べない時の原因や対処法についてご紹介します。

猫がごはんを食べない原因とは?

ごはんは猫が健康的に生活するためにも大事なエネルギー源となります。しかし、ごはんを食べてくれないとなると栄養失調になることもあり、さらに、体調を崩してしまうこともあります。

ここでは、猫がごはんを食べない原因についてご紹介します。

1)偏食・好き嫌い

猫は偏食や好き嫌いにより、ごはんを食べないことがあります。猫によっては食事を摂ることがあまり好きではない子がいます。食が細く、決められた摂取量を食べることができずに、ごはんを食べなくなります。他にも、好き嫌いというわがままから食べないケースもあります。新しいごはんが気に入らないことや同じ食事にあきてしまうことなどからごはんを食べなくなります。

好き嫌いでごはんを食べない場合は、愛猫がごはんを食べないからといって、心配しおやつなどを与えることは控えましょう。おやつを与えると悪化することがあるため、ごはんを食べない時にはむやみやたらにおやつを与えることはせず、猫の様子を見ながら対応していきましょう。

2)ストレス

猫はストレスにより、ごはんを食べないことがあります。猫は自由気ままに生活しているようにみえますが、生活環境の変化などには敏感です。さらに、運動不足などもストレスの原因となります。ストレスは物を壊す、攻撃的になるだけでなく、免疫力が低下し、病気になりやすくなるというデメリットもあります。

3)病気

猫は病気によりごはんを食べないことがあります。ごはんを食べない症状がみられる病気はかなり多く、ごはんを食べない以外の症状をみていくことで、必要な検査や処置を行っていきます。

病気でごはんを食べない場合は、できるだけ早く検査や治療を行う必要があるため、動物病院に受診することが望ましいです。

4)加齢

猫は加齢によりごはんを食べないことがあります。猫は年をとっていくと睡眠時間が徐々に長くなり、体力、代謝や内臓機能も低下していきます。そのため、ごはんを食べる体力もなくなっていきます。

加齢が原因の場合は改善することが難しいため、少し食べるだけでカロリーを摂取できるような高カロリー高栄養な食事を用意してあげましょう。ただ、肥満にもなりやすいため、摂取カロリーを守って与えることが大切です。

猫がごはんを食べないとどうなる?

猫がごはんを食べないと心配ですが、食べないと猫の体調はどうなるのでしょうか。少しぐらい食べなくても問題ない場合もありますが、食べないことが続くと体調を崩してしまいます。

ここでは、猫がごはんを食べないとどうなるのかご紹介します。

1)低血糖

猫がごはんを食べないと、低血糖を引き起こす可能性があります。特に子猫の場合は半日食べないと低血糖を引き起こしてしまうこともあるため、大変危険です。

低血糖は体に糖分が足りなくなることで発症します。命に関わることもあるため、子猫がごはんを食べない場合は、できるだけ早めに動物病院を受診することをおすすめします。

2)栄養失調

猫がごはんを食べないと、栄養失調を引き起こす可能性があります。ごはんを食べず、おやつばかり食べている場合は特に危険です。猫は栄養が足りないと、被毛に艶がなくなり、フケや脱毛などを起こします。さらに、栄養が足りないと、内臓機能も低下してしまい、健康的に生活することが難しくなるため、しっかり愛猫が総合栄養食を食べられるようにしていきましょう。

3)肥満の猫は命に関わる危険性がある

肥満猫の場合は、ごはんを食べないと命に関わる症状を引き起こす可能性があります。食べない状態で36時間以上経つと、脂肪肝を引き起こす危険性があるためです。脂肪肝とは、肝臓に脂肪が溜まってしまう病気で、黄疸や嘔吐などを引き起こし、症状が進行すると、命に関わる危険性があります。

猫がごはんを食べない時の対処法

猫がごはんを食べない時の対処法は、いくつかあります。猫が食べない原因などにもよりますが、猫がわがままによりごはんを食べないケースもあるため、おやつを与える前に試してみましょう。

ここでは、猫がごはんを食べない時の対処法についてご紹介します。

1)ふやかしてみる

猫がごはんを食べない時は、ごはんをふやかして与えてみましょう。キャットフードを与えている場合は、お湯を入れ少し時間をおき、ふやかします。あとは、人肌程度まで温度が下がってから猫に与えます。

この方法は、ごはんの香りが引き立ち食欲が増進するだけでなく水分補給もできるため、手術後などにもおすすめです。消化しやすくなるため、胃腸の調子が悪い時にも最適です。

ただ、与える時のごはんの温度には気をつけましょう。熱いまま与えてしまうと猫が怪我をしてしまう可能性があるため、猫が食べても問題ない温度になっているのかしっかり確認してから与えましょう。

2)ウェットフードを与える

猫がごはんを食べない時には、ウェットフードを与えてみましょう。ウェットフードは柔らかく、消化しやすい、飲み込みやすい、水分補給ができるなどのメリットがあるため、ごはんをあまりにも食べない時にはおすすめです。

ウェットフードを与える時には、総合栄養食のものを選びましょう。総合栄養食ではない場合は、キャットフードのトッピングとして利用しましょう。

3)高さを調節する

猫がごはんを食べない時には、食器の高さを調節してみましょう。食器が猫の体の高さに合っていない時に食べないことがあるためです。食器の深さなども猫のライフステージに合わせて、シニア猫の場合は、食べる時に首に負担がかからないように高めにしておきましょう。

4)落ち着いて食べることができる環境を整える

猫がごはんを食べない時には、落ち着いてごはんを食べる環境を整えましょう。食器がテレビや音のなる機器の近くの時や人通りが激しい場所などは猫が落ち着いて食べることができません。静かな落ち着いた場所に変更しましょう。

多頭飼育の場合も、愛猫が落ち着いて食べられるように、ごはんの時間はケージ内に入れてみるなどして対処しましょう。

5)猫の様子を観察する

猫がごはんを食べない時には、猫の様子を観察しましょう。ごはんを食べない以外にも、元気がない、排泄物の様子、歩行姿、嘔吐などはないかなどみていきます。ごはんを食べない以外に症状がみられる場合は、何らかの病気の可能性もあります。

病気の場合は、できるだけ早く原因を突き止め、治療することが第一です。かかりつけの動物病院を受診し、相談することをおすすめします。

特に、肝臓や腎臓などの病気は症状がみられる頃には手遅れになってしまうことが多いです。そうならないためにも、定期的に動物病院で健康診断などを受けておくこともおすすめです。

猫がごはんを食べない時に考えられる病気とは?

何らかの病気が原因でごはんを食べないということは、たくさんの病気で起こります。ごはんを食べないという症状はどんな病気でも初期段階でられることが多いため、この段階で気付くこともとても大事です。

ここでは、猫がごはんを食べない時に考えられる病気についてご紹介します。

1)口腔内疾患

猫は口腔内疾患によりごはんを食べなくなることがあります。口腔内疾患とは、口の中の病気で、歯周病、口腔内腫瘍などです。猫の口の中は飼い主でも頻繁に確認することはあまりしないため、口の中の病気は発見が遅れてしまうことがあります。

ごはんを食べない以外にも、よだれ、口臭、口周りを触られることを嫌がるなどの症状がみられます。口の中の痛みはストレスにもなるため、性格が攻撃的になることも多いです。栄養失調により衰弱してくため、できるだけ早めに動物病院を受診しましょう。

2)消化器疾患

猫は消化器疾患によりごはんを食べなくなることがあります。消化器疾患とは、食道、胃、腸などの消化器の病気です。ごはんを食べないという症状は、胃や腸が弱っている時だけでなく、誤飲や寄生虫感染症などでも起こります。

消化器疾患では、ごはんを食べない以外にも、嘔吐や下痢、腹痛などの症状がみられます。特に嘔吐や下痢は続くと脱水症状を引き起こすことがあるため、できるだけ早くに動物病院を受診しましょう。

3)腎疾患・心疾患

猫は腎疾患・心疾患などによりごはんを食べなくなることがあります。腎疾患とは、腎臓の病気で、特にシニア猫には慢性腎不全が多いため、注意が必要です。腎臓は沈黙の臓器と呼ばれるほど、病気が進行していなければ症状が出ないため、特に怖い病気です。

慢性腎不全は、たくさん水を飲む、薄い尿をだす、嘔吐などの症状がみられます。腎臓は機能が停止してしまうともとに戻ることはないため、完治することはありません。できるだけ早く病気に気付き、病状の進行を遅らせることが大事です。

心疾患とは、心臓の病気です。猫は肥大心筋症の病気が多くみられ、ごはんを食べない以外にも咳、開口呼吸、運動をしたがらない、下半身の麻痺などがみられることがあります。心臓の病気もできるだけ早く動物病院を受診することが望ましいです。

4)泌尿器疾患

猫は泌尿器疾患によりごはんを食べなくなることがあります。泌尿器疾患とは、膀胱、尿道などの病気です。猫は泌尿器疾患を起こすことが多いため、特にオス猫に多いです。

泌尿器疾患は、ごはんを食べなくなること以外にも、頻尿や排泄痛、血尿、腹痛などの症状がみられます。痛みがあるため、できるだけ早く動物病院を受診しましょう。

5)その他

他にも、ウイルス性疾患、感染症、悪性腫瘍などによりごはんを食べなくなることがあります。ごはんを食べなくなるだけでなく、他にも症状がみられることがあるため、猫の様子をしっかり観察し、必要に応じて動物病院を受診しましょう。

なにが原因なのかわからない場合は、電話でもいいので一度動物病院に連絡し相談してみることがおすすめです。猫の状態をみなければわからないので受診してくださいと言われることがほとんどですが、相談することによりスムーズに診察してもらえる可能性があります。

定期的に動物病院を受診することは大切かもしれませんが、動物病院を受診することにストレスを感じてしまう猫もいます。猫を連れてくることが難しい場合も多いので、一度電話で確認してみましょう。

動物病院での対応

猫が体調を崩した時にお世話になるのが動物病院ですが、ごはんを食べない時にはどんな対応をされるのでしょうか。

ここでは、動物病院の対応についてご紹介します。

1)猫の状態を確認

動物病院では、まず猫の状態を確認します。体温、体重、脈拍や呼吸数など、一般的な診察を行います。その時に、猫がいつからごはんを食べないのか、きっかけはなにかなど、飼い主さんから猫の日常についてきいていきます。

猫の状態や飼い主さんからの話をきいた上で、必要な検査や処置を行う準備をしていきます。猫の状態により、一般的な診察で問題がなく自宅で様子をみるというケースも多くあります。

2)必要に応じて検査や処置

猫の状態や飼い主さんの話から、獣医師さんが判断し、必要な検査や処置を行っていきます。行われる処置は猫の状態や原因により異なりますが、点滴処置、血液検査などを行うことがあります。行う検査は原因により異なりますので、全て行うわけではありません。必要な検査は基本的に飼い主さんと相談して進めていきます。

動物病院では、検査や処置を行うと、かなりの金額がかかるため、料金について心配なことがあれば、あらかじめ相談しておくことをおすすめします。

3)栄養価の高い食事を与える

猫の状態があまり良くない場合は、栄養価の高い食事を与えることもあります。猫がごはんを自分から食べない場合は、流動食にして与えていきます。栄養価の高い食事を与える処置は基本的に入院での処置ということが多いため、入院管理として行われることがほとんどです。

猫の状態によっては、自宅で高栄養の食事を与えるように指示されることもあり、高栄養の食事を処方されるケースもあります。その場合は自宅で与えることになるため、獣医師もしくは動物看護師から指示を受けましょう。

4)病気が隠れている場合はそれに応じた検査や処置を行う

ごはんを食べないことが、猫のわがままや偏食などによるものであれば基本的に追加の検査をせずに様子をみることが多いです。しかし、ごはんを食べない原因が、他にある場合は、追加で検査をしていきます

血液検査だけでなく、レントゲン検査、超音波検査など、必要に応じて行っていきます。できるだけ早く検査を行ったほうがいい場合は半日お預かりして検査を行う場合もあります。

まとめ

ここでは、猫がごはんを食べない時の原因や対処法についてご紹介しました。ごはんを食べないという症状の病気はかなり多く、猫の様子をみるだけではなぜごはんを食べないのか確かめることは難しいです。

そのため、愛猫がごはんを食べない時には、食器の高さや食事環境を変える、ごはんをふやかして与えるなどして自宅で対処しましょう。それでも食べない場合は、動物病院を受診することをおすすめします。成猫であれば、半日食べなくても問題ないことも多いですが、子猫やシニア猫、基礎疾患がある猫などは、一度かかりつけの動物病院に相談してみましょう。

専門家がキャットフードを調査している

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山本 星海Dog salon Star sea オーナー
この記事を書いた人 保有資格:小動物看護士/ペット販売士/トリマーB級/ハンドラーC級/訓練士補/二級愛玩動物飼育管理士/第一種動物取扱業登録/動物取扱責任者 JKC公認トリマー養成機関で2年犬や猫に関する様々な知識や技術を学び、多数の資格をとる。トリミングサロンStar seaを経営。